「世界の果て、彼女」

キム・ヨンス著
2025.09.21
誰でも

今日は仕事をする前に「読みたい本を読みタイム」を作った。「世界の果て、彼女」キム・ヨンス著最初の一篇「君たちが皆、三十歳になった時」

タクシーを運転するようになって自分がいかに取るに足らない人間だと感じたか、にもかかわらず、この世にはいかに大勢の人が生きているのかを確認することが、どれほど自分を慰めてくれたか。

この文章が、身体の中を駆け抜けながら、チクチクと私のほつれた部分を縫い上げていった。過去はもう種となって冷たい土に埋もれて、どこか別の場所で芽吹くかもしれないけれどもう私の思考の範疇ではないと思った。

誰かが書いた言葉は、今日このときでなければ、もしかしたら明日になったら、今日ほどは色を持たず、響かないものに変わる。だから、必死でつかもうとするな。必要なときに、やってくるということを私は知っている。

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